消費者金融とファクタリングの比較【ファクタリング解説】
はじめに
みなさんは消費者金融に対してどのようなイメージをもっていますか?私の認識では、そのイメージは二極化しています。一方は、大手消費者金融の有名タレントなどの起用によって、ポジティブなイメージです。もう一方は、いわゆる闇金と混合したかなりネガティブなイメージです。そのどちらのイメージも正しい認識ではありません。より正しい具体的な理解を通して、漠然とした知識ではなく確実に消費者金融というものを理解しましょう。その上で、本稿では現金調達の方法として、近年注目を集めている売掛金前払いサービス(ファクタリング)との比較を行います。双方、話題の資金調達方法ですが、この両輪を理解することで金融リテラシーを高めてまいりましょう。それでは、まずは消費者金融の概要から、どこよりもわかりやすく説明いたします。消費者金融とは
消費者金融とは、一般の個人に対して融資を行う金融業者のことです。なにをあたりまえのことを思われるかもしれませんが、実はこちらは意外と珍しいサービスです。なぜなら、銀行は住宅ローンや車ローンなどのローン以外で、法人や事業主ではない個人にお金を貸すことは一般的にはありません。というのも、銀行の顧客の多くは、企業をはじめとする法人です。それに対して、消費者金融は、法人ではなく個人を相手にしています。両者には、このような棲み分けがあります。あたりまえのことですが、この違いを理解しておくことは重要です。 また、銀行から融資を受ける際には、使用意図を明確にし、それが何に使うお金なのかをきちんと報告しなければ借りることができないからです。しかし、消費者金融の場合は、厳密な使用目的は求められません、生活費や冠婚葬祭費と言った漠然とした理由で借りることができます。まず、ここに銀行と消費者金融の大きな違いがあります。 また、銀行と消費者金融の違いの最大の特徴としては、法律にあります。それぞれお金の貸し出しの際に根拠とする法律が異なります。銀行の場合は、銀行法が、消費者金融の場合は、貸金業法がそれぞれ適応されます。最も大きな違いは、利用限度額にあります。貸金業法で規定されている借金の上限額は、個人の年収の3分の1までです。この限度額をオーバーすると、金銭の管理が難しくなるというところに根拠があります。 さらに、銀行と消費者金融の違いには、保証会社の有無です。保証会社とは、債務者の返済が滞った際に、代わりに立て替えてくれる会社のことです。これを難しい言葉で、代位弁済と言ったりしますが、この代位弁済があるのが銀行、ないのが消費者金融です。消費者金融は、債務者を独自の基準で審査して、貸倒のリスクも自社がおうことになっています。このリスクが、銀行よりも高い金利の由来です。消費者金融の年利は、年率18%が上限となっています。どの消費者金融会社もほとんどこの上限額に定められています。また、入金のスピードの速さは消費者金融に軍杯が上がります。初回に限っては、申し込みから融資まで最短1時間で貸し出しています。売掛金前払いサービスとの比較
それでは、売掛金前払いサービス(ファクタリング)と消費者金融の違いはなんでしょうか? 売掛金前払いサービスとは、事業者がもつの売掛債権を売却することで、取引先からの入金を待つことなく手数料を差し引いた額を現金化できるサービスのことです。実際に、日本経済新聞で取り上げられるなどして、金融リテラシーが高い人の間では、かなり注目を集めているサービスになっております。給料ファクタリングに御用心
よく似たサービスとして悪い意味で注目されている給与ファクタリングというものがあります。このサービスは、金融庁も警鐘を鳴らしていますが、闇金と遜色ないサービス内容です。このような業者には返済の義務はありません。「給与ファクタリング」「給料ファクタリング」という言葉をうたう業者には気をつけましょう。売掛金前払いサービスと消費者金融の違い
まず、そもそも消費者金融と売掛金前払いサービスの違いは、ターゲットの違いでしょう。売掛金前払いサービス業者がターゲットにしているのは、事業者です。一方で、消費者金融がターゲットにしているのは一般の個人です。それ違いを由来に、両者を比較すると見えてくるでしょう。 また、最大の違いとしては、消費者金融は、貸金業法に基づいて個人顧客に融資をする企業です。 それに対して、売掛金前払いサービスは、融資はしません。融資という行為は、お金を貸すことですが、売掛金前払いサービスではお金の貸し出しはいっさい行っていません。なぜなら、売掛債権の買い取りを生業にしているサービスであるからです。売掛債権を担保にお金を貸し出す売掛債権担保融資(ABL)とも大きく異なり、お金の貸し借りはいっさい行っていません。そのため、金利が発生することなく、一回の完結したやり取りとなっています。まとめ
以上が売掛金前払いサービスと消費者金融の違いでした。現金調達をする際には、使用用途によって使い分けていきましょう。ご購読ありがとうございました。掲載情報につきましては当社が独自に調査、検証および収集した情報です。
情報の妥当性や確実性を一切保証するものでなく、情報や内容が訂正や修正、変更されている場合があります。 よって、当社サイトの利用により生じたいかなる損害等についても運営側にて一切の責任を負いません。
掲載情報の修正・変更等をご希望の場合はお知らせください。