建築業界の事業者様にご提案したい資金調達方法 【売掛金前払いサービス】

建築業界で働く方に知っといてほしい話があります。 建築業界（中小一般土木建築事業者の場合）での、主な資金調達方法と言えば、地方銀行からの融資です。 次点で、信用金庫や信用組合からの資金調達です。 また、都市銀行からの融資ももちろんあるのですが、中小零細企業の場合希望の融資額の調達には成功しない例が多いです。ですので、地方銀行からの融資に頼らざるを得ません。 しかし、21世紀に入ってはや20年となりましたが、地方銀行の数は年々減少しています。 また、現政権も地方銀行の数が多いことが問題視しており、経営統合による地銀の再編を計っています。 これまで、暗黙のうちで成り立っていた信用関係も地銀の統合によっては、機能しなくなります。 すると、必然的に地方銀行の融資は現在よりももっと通りにくくなります。 現在のこのような情勢を鑑みて、地方銀行以外にも現金調達のルートを確保しておくことが良さそうです。 そこで、私が提案したいのが、売掛金前払いサービス（ファクタリング）です。 現在、建築業界で売掛金前払いサービスが主要な資金調達方法になりつつあるってご存知でしたか？ 本記事では、その点について詳しく見ていきましょう。 地方銀行が危ない？ 地方銀行の最大の強みは、地域密着性にあります。地域で長年にわたって構築されてきた信頼関係が、地域顧客への安心感を与えるだけでなく、貸し倒れのリスクも防いでおり、ウィンウィンな関係性となっています。つまり、この強力な地域の結びつきが、これまでの地方銀行を支えてきた強みなのです。しかし、時代の変化にともなって必ずしも地域顧客は地方銀行でお金を借りる必要がなくなってきました。さまざまなサービスが充実してきたことによって、地方銀行の需要が低下しました。このような時代背景を受けて、菅官房長官（当時）は、「地方の銀行について、数が多すぎるという話をさせていただきました。（中略）将来的には数が多すぎるのではないか（引用：NHK「ビジネス特集　地方銀行の数が多すぎる？〜地銀再編の行方〜」）」との言及をしています。このことからも現政権は、地方銀行の再編を視野に入れていることがよくわかります。そして、実際に再編されて合併や統合をしてしまったら、これまでの地域で築き上げた信頼関係がリセットされてしまいます。新しく構築されたシステムの中での融資はさらに厳しいものになります。そこへきて、輪をかけるように新型コロナウイルス感染症の経済へ及ぼす影響です。中長期的に見て、銀行の財布の紐はますます固くなることが予想されます。 すると、中小零細企業の事業者の多くは事業の継続を断念せざるを得ない状況に追い込まれてしまうのではないかと予想されています。 建築業界と売掛金前払いサービスの相性の良さ 建築業界の二つの問題点 建築業界では、元請け、下請け、孫下請け、ひ孫下請けなどのピラミッド構造になっており、その都度下へお金は流れていく構造になっています。このピラミッドの下位にある下請け会社であればあるほど、売掛金の回収に時間がかかります。 しかし、どのような下請け会社にも、働く従業員や社員がいます。その人たちの生活費は、その長い回収を待っていられません。それにもかかわらず、資材の仕入れには費用が発生します。つまり、このような多重下請構造のピラミッドの下位に位置する建築会社ほど、長期的な経営が難しい仕組みになってしまっているのです。 また、建築業界にはもう一つの大きな問題点があります。建築業界の取引の場合、他の業態と少し異なった点があります。それは、下請依頼の際に発生する前金の依頼金です。現場での仕事が発生した場合、前金として大きなお金が必要になります。それを支払わない限り工事を始めることもできません。 このような大きな問題点がある建築業界です。つまり、常に動かせるキャッシュが必要になってくるのです。しかし、上記のような事情と時代的な背景が、潤沢なキャッシュフローをなかなか許してくれません。このような状況の中で黒字倒産を余儀なくされる建築会社も少なくないようです。 だからこそ、売掛金前払いサービス だからこそ、売掛金前払いサービスで現金調達をするのはいかがでしょうか。売掛金前払いサービスとは、企業が持っている売掛債権を買い取ることで、手数料を引いた現金を振り込むサービスのことです。今、建築業界と親和性が高いとして非常に注目されているサービスなんです。お金の流れが他業種よりも求められる建築業界で、売掛金の回収を待っていられないこともあると思います。そんな時に、前借りしてそのお金で従業員の給料や下請依頼の前金を支払い、安定した経営へつなげていきましょう。 まとめ 以上が、地方銀行の現状とそれに付随する中小の建築企業の問題点でした。いかがだったでしょうか。