【ファクタリング知識📝】クレジットカード現金化を行うのは違法?実態について解説

HOME 〉ファクタリング 〉【ファクタリング知識📝】クレジットカード現金化を行うのは違法?実態について解説

クレジットカードは、私たちの暮らしになくてはならない便利な決済方法です。
しかしながら、誰でもクレジットカードを持っている時代になるとそれを悪用する輩は後を絶ちません。
近年問題になっているのはクレジットカードの現金化を勧めてくる業者です。
とはいえ、こうした業者が逮捕されることはなかなか聞きません。
クレジットカードの現金化は果たして合法なのでしょうか。

 

■クレジットカードを現金化の手口とは?

そもそも、クレジットカード現金化と聞いてもピンとこないという方もいるかもしれません。
もちろん、クレジットカード現金化を行う人々が業者にクレジットカードを引き渡すわけではないです。
取引の対象となるのはクレジットカードのショッピング枠です。
基本的に、クレジットカードで取引できる額には限度があります。
たとえば、限度額が10万円だとしたら、それ以上の利用は制限されてしまうのです。
とはいえ、お金がない人はクレジットカードを使う余裕はありませんから、大抵ショッピング枠は埋まっていません。
業者はその余ったショッピング枠に目をつけたうえで、さまざまな手口を使いながらクレジットカードの持ち主を操りお金を巻き上げようとするのです。
まずは、業者が実際に使っているクレジットカード現金化の手口について見ていきましょう。


・買取式によるクレジットカード現金化


クレジットカード現金化が取り沙汰された頃に横行していたのが、買取式と呼ばれる手法です。
買取式のやり方は簡単で、まずクレジットカードの持ち主に限度額いっぱいの買い物をさせます。
そして業者が、その商品を買い取ったうえで、対価として現金を渡すのです。
たとえば、クレジットカードのショッピング枠が5万円余っていたとしましょう。
その分でクレジットカードの持ち主は換金価値の高いブランド物の服を購入します。
一般的にクレジットカード現金化の換金率は7割前後だとされますから、業者は35,000円ほどを持ち主に渡します。
ブランド物の服は35,000円以上で売れる可能性が高いでしょう。
なので、業者はクレジットカードの持ち主に渡した以上の利益を得られる公算が高いため、こうしたビジネスが成り立つのです。


・最近は買取式の業者は少ない?


とはいえ、こうした買取式によるクレジットカード現金化は近年では主流でなくなりつつあります。
まず、買取式では商品をクレジットカードの持ち主の家ではなく、業者に向けて発送することが多いです。
これによってクレジットカードの持ち主が家族などにバレずに買い物をすることができるのはメリットと言えるでしょう。
一方で、クレジットカードの名義人と発送先の名義が一致しないことで後々業者にとっては厄介なことになりかねません。
こうしたリスクを避ける意味で買取式を採用する業者は少しずつ減りつつあります。
また、クレジットカード会社による警告も見逃せない要素です。
たとえば、それまであまりクレジットカードで大口の買い物をしたことがなかった人が、急に5万円の買い物をしたとしましょう。
クレジットカード会社は不正利用を警告する役割も担っていますから、真っ先に持ち主に疑いがかけられるでしょう。
そこで持ち主が現金化を行っているとバレてしまったら、現金化業者にも警告が及びかねません。
あらゆる意味で買取式は業者にとってリスクの高い方法となりつつあります。


・キャッシュバック方式


買取式に代わって近年流行しているのがキャッシュバック方式という現金化の方法です。
業者は、まず安価な商品を高額な値段で利用者に購入させます。
その後、商品を買ってくれたお礼のキャッシュバックと称して対価となるお金を銀行に振り込むことで現金化が完了します。
先ほども述べたように、買取式はさまざまな点で業者にとってリスクの高い方法でした。
こうしたリスクをキャッシュバック方式はクリアできます。
実際に、クレジットカードを使って商品を買っているのは持ち主ですから、クレジットカード会社などに怪しまれません。
商品自体もそこまで価値のないものが選ばれやすいですから、家族などにも怪しまれづらい点で利用者にとってもメリットの多い方法と言えるでしょう。
さらに、銀行口座への振り込みもすぐに行われるので、現金化のスピードが速いという点でも人気の高い方法です。


・フリマアプリでの現金化は現在禁止行為に


現在、主に行われている現金化の方法は買取式とキャッシュバック方式の2種類です。
これに加えて、一時期フリマアプリを通じてクレジットカード現金化を行う手口が流行したこともありました。
方法は簡単で、業者はフリマアプリに現金を出品し、利用者に購入させるだけです。
たとえば、1万円札を15,000円の値段で出品するという形で現金化を行う業者は、フリマアプリ黎明期によく見られました。
しかしながら、こうした手法は現在では使われなくなっています。
現金化が問題になった結果、メルカリやヤフオクなどといったフリマサイトは軒並み現金の出品を禁止するようになりました。
とはいえ、中には管理者の目をかいくぐって現金化を行おうとする業者は後を絶ちません。

 

■クレジットカードの現金化は違法?それとも合法?

ここまで、クレジットカード現金化の現場で採用されている方法についていくつか見てきました。
ここで読者の皆さんが気になるのは、果たしてこのような取引が合法なのか、違法なのかという点でしょう。
一見するとクレジットカード現金化は業者側に極めて有利な取引に思えます。
先ほども述べたように、現金化業者は7割前後のレートで現金を渡すことが多いので、暴利をむさぼることができます。
それに対して、現金化の利用者は不当に安い値段で現金化を行わなくてはいけません。
現金化を行ったことのない外野の目からすると、このような不平等な取引は取り締まるべきではないかと考えるのはもっともな話です。
ですが、クレジットカード現金化をどのような理屈で取り締まるかは政府や法曹界も頭を悩ませています。
たとえば、買取式でのクレジットカード現金化の例を考えてみましょう。
実はここで行われているのは、いらなくなった品物を業者に売って現金に換えるような古物買取となんら変わりありません。
もちろん、古物買取を行うには古物商許可証を取得しなければいけないので、現金化業者が許可証を持っていなければ違法にはなります。
ですが、業者はそのあたりもしっかりと対応しているケースが多いので、なかなか警察が摘発するのは難しいと言わざるを得ません。
現在弁護士会などが中心になってクレジットカード現金化を違法化する動きは確かにあります。
しかしながら、どのようにすればほかの業者の営業を妨げずに現金化を違法できるか、という点で法整備はなかなか難しいのが現状です。
そのため、結論として現金化は将来的には違法になるかもしれないけれど、現時点ではグレーゾーンに近い合法と言わざるを得ないでしょう。

 


・クレジットカード現金化業者が逮捕された事例


先ほどは、クレジットカード現金化が必ずしも違法ではないという話をしました。
しかしながら、読者の皆さんの中には、現金化業者が逮捕されたニュースを見たことがあるという人もいるかもしれません。
確かに、クレジットカード現金化に手を染めて逮捕された業者が毎年のように現れるのは事実です。
現金化業者が逮捕された例で一番有名なのは、2017年に起きた事件でしょう。
この事件では、日本最大のフリマアプリであるメリカリで現金を出品した4人が出資法違反として逮捕されました。
出資法とは、金融機関が高金利でお金の貸し借りを行うのを防ぐために設けられた法律です。
出資法では20%以上の金利でお金を貸すと違反になりますが、この4人はその規定に違反したために逮捕されたのでした。
もっとも、ここで注意してほしいのは、この4人が必ずしもクレジットカード現金化に手を染めたから逮捕されたわけではないという点です。
あくまでも、不当に高い利益をむさぼろうとした結果警察に見とがめられたのであって、現金化自体が違法とみなされたとは限りません。
実際、このほかの現金化業者が逮捕された事例もあくまで現金化自体は違法とはみなされていません。
たとえば、約束したはずの現金を利用者に渡さなかった結果逮捕された事件もありますが、これは詐欺罪として立件されています。
つまり、現在の日本では、現金化そのものが問題視された結果逮捕された事例はないので、やはり違法とは言い切れないのです。


・クレジットカード会社の規約には違反する


以上見てきたように、国の法律では現金化は違法とみなされていません。
ただ、民間レベルでは現金化行為は違反行為として扱われているケースが多いです。
実際、大半のクレジットカード会社では現金化行為を規約で禁止しています。
そのため、カード会社に現金化がバレたらすぐさま解約されるケースは珍しくありません。
とはいえ、一つのクレジットカードが解約になってもほかのクレジットカードを利用すればいいのではないかという意見もあるでしょう。
一見するともっともな話に思えますが、一つでもクレジットカードを解約されると利用者のその後の信用に傷が付いてしまいます。
たとえば、新しくクレジットカードを作る際、カード会社は審査のために申込者の信用情報を調査します。
この信用情報の中には、もちろん過去のカード利用状況なども含まれるので、もしここで過去にカードを解約になっていると知られれば新しくクレジットカードを作りづらくなるでしょう。
たとえ現金化行為が法的には問題なくとも、このように民間レベルでは厳しい制裁を科されてしまいかねないので、利用しないに越したことはありません。

 

■クレジットカード現金化を利用することのデメリット

ここまで、クレジットカード現金化が必ずしも違法でないことを確認しました。
これを受けて、読者の中には、少々不安でも現金化を利用したいと考えた方もいるかもしれません。
しかしながら、クレジットカード現金化を使い続けていると思わぬ損害を負いかねないです。
ここからは、クレジットカード現金化利用に伴って起こり得る不利益について見ていきましょう。

 


・クレジットカード現金化をすることで借金を負いやすくなる


先ほども述べたように、クレジットカード現金化を利用する際には相当な不利益を被らなくてはいけません。
仮にショッピング枠の限度いっぱいである10万円の品物を6万~7万円で業者に売って現金化をしたとしましょう。
その分3万~4万円は損してしまうので、利用者にとっては大きな損失になってしまいます。
もちろん、1回や2回現金化を行う分には損失は少なく済むでしょう。
とはいえ、クレジットカード現金化に手を染めるような人はほかにも借金を負っているケースが少なくありません。
そもそも、クレジットカードにはショッピング枠とは別にキャッシング枠というものが存在します。
キャッシングとは、消費者金融のようにクレジットカード会社からお金を借りる行為です。
これを利用すれば利息は取られるものの、現金化に比べればはるかに良い条件で現金を受け取ることができるでしょう。
にもかかわらず、現金化を行うとすれば、キャッシング枠すら使い切っているケースがほとんどです。
こうした状況にある人が、1回や2回程度の利用で現金化を止めるとは考えづらいでしょう。
何回も現金化に手を染めた結果、多額の借金を負う可能性も十分にあります。


・現金化を続けていると債務整理もしづらくなる?


となると、視野に入ってくるのが借金を帳消しにする債務整理ですが、一度現金化を行ってしまうと債務整理がしづらくなってしまいかねません。
というのも、基本的に自己破産をはじめとした債務整理は、あくまでもやむを得ない理由で借金を抱えてしまった人のためにある救済法です。
ギャンブルや無謀な投資のように、自業自得で借金を負ってしまった人は債務整理の対象となりづらくなってしまいます。
法律的には免責不許可事由と言いますが、当然ながら現金化もこの例に漏れません。
明らかに利用者に不利な条件で現金化を行った結果、借金を負っているのですから、自業自得と言われても仕方ないでしょう。

 

■まとめ

クレジットカード現金化は一見すると手早く現金を手に入れられる手段です。
しかしながら、違法ではないにしても大きなリスクのある行為と言わざるを得ません。

 

twitter WIING WebServiceCloud

twitter WIING WebServiceCloud

掲載情報につきましては当社が独自に調査、検証および収集した情報です。

情報の妥当性や確実性を一切保証するものでなく、情報や内容が訂正や修正、変更されている場合があります。 よって、当社サイトの利用により生じたいかなる損害等についても運営側にて一切の責任を負いません。

掲載情報の修正・変更等をご希望の場合はお知らせください。

ページトップへ