債権の種類とファクタリングをわかりやすく解説!
はじめに
ファクタリングを理解したり利用したりしようとすると、必ずといっていいほど「債権」という言葉が登場します。そこで今回の記事では、債権の種類とその特徴をわかりやすく解説します。そのうえで、ファクタリングとはどのような関係があるのかについてご説明いたします。債権とは
まず大前提として、債権とはどのようなものか正しく理解しましょう。債権とは、ある特定の人に対して、ある特定の行為や給付を請求することができる法的権利のことを意味します。ちなみに、債務とは、債権と反対の意味を持ち、ある特定の人に対して、ある特定の行為や給付を提供する義務を表します。また、債権をもつ人を債権者、債務をもつ人を債務者といいます。債権の種類と特徴
債権といっても、その目的や発生要件などにより、その種類はさまざまです。債権とはどのようなものかが理解できたところで、次に債権の種類とそのそれぞれの特徴をご説明いたします。債権には五種類あります。確定債権、仕掛債権、将来債権、給与債権、不良債権の五つです。それぞれ具体的に見ていきましょう。確定債権
まず一つ目は、確定債権です。確定債権とは、売掛先からの入金やその期日がすでに確定している債権のことです。例えば、納入企業が売掛先へ製品を納品したり、サービスの提供が完了したりしており、請求書やその金額について発注者が合意している状態を指します。ただ、ここで注意が必要なのは、納品やサービスの提供が完了し入金予定日が決まっていたとしても、その途中で返品や改修を求められたり、支払いが延期されたり中止されたりする可能性があるものは、確定債権ということはできないのです。仕掛債権
二つ目は、仕掛(しかかり)債権です。仕掛債権とは、見積もりや請求書、またその額について発注者と納入企業のあいだで合意が取れている一方で、納品やサービスの提供がまだ完全に遂行されていないために、その額面が確定していないため債権のことです。仕掛債権
三つ目は、将来債権です。この将来債権とは、定期的な取引または契約が、将来においても定期的に発生する債権のことを意味します。しかし、その取引や契約はまだ発生しておらず、請求日もきていないため、何かしらの事情によって支払いが行われない場合があります。ただ、一般的に、そのようなケースはまれで、多くの場合は、確実に予測できるものでしょう。 次に、給与債権についてです。給与債権とは、その字面からもわかる通り、労働者が労働の提供と引き換えに、その対価を受け取る目的で発生する債権のことです。勤務先の企業と雇用契約を結んでいる正社員や契約社員、またパートやアルバイトらが、労働を提供し、その対価として給与を得るまでには、数週間のタイムラグが発生します。その給料日に入金が約束されているが、まだ受け取っていない給与を債権としていたものが給与債権です。 そして最後は、不良債権です。不良債権とは、発注先に対して納品やサービスの提供を終了しているにも関わらず、請求日を超過しても支払いが行われない債権を意味します。すなわち、売掛先の企業の経営破綻などが原因で、売掛金が回収できなくなってしまった債権です。確定債権が不良債権になると、その後売掛金が回収される見込みは非常に低くなります。債権の種類とファクタリングについて
このように債権には五つの種類があることがご理解いただけたのではないでしょうか。では、ファクタリング利用時に対象となる債権は、どの債権なのでしょうか。 まず、ファクタリングとはどのようなものであったか、おさらいしましょう。ファクタリングとは、ファクタリングサービス起業が、事業主から売掛債権を買い取ることにより、本来の入金期日よりも前に、債権を資金化できることです。そのため、本来の期日までにきちんと全額を回収できる見込みが高いことが条件となるため、原則ファクタリングサービスの対象は確定債権のみとなっています。ファクタリグサービスを利用時の審査では、ファクタリング利用者の事業の財務状況だけでなく、売掛先企業がどの程度信用に値するのかも見られています。そして、これらの信用度に応じて、買い取りを行うか否か、また買い取り時の手数料が決められます。 ちなみに、近年では将来債権をファクタリングの対象として取り扱うファクタリングサービス企業も出てきています。この背景には、2020年に行われた民法の改正が影響しています。この件については別の記事で詳しくご説明いたします。また、仕掛債権や給与債権、不良債権はファクタリングサービス企業が買い取ることはできないことになっています。まとめ
以上が、債権の種類とそのそれぞれの特徴、そしてファクタリングとの関係でした。債権とはどのようなものなのか、またその五つの種類と特徴を正確に区別して理解することが出来たのではないでしょうか。ファクタリングサービスの利用をご検討の際は、ご自身がお持ちになっている債権が何に値するのか、ファクタリングサービスの対象内なのかどうかをご確認ください。また、買い取りを希望している債権が、どの債権にあたるのかわからなかったり、ファクタリンを利用できるかご自身で判断できなかったりする場合には、ぜひお気軽にお問い合わせください。掲載情報につきましては当社が独自に調査、検証および収集した情報です。
情報の妥当性や確実性を一切保証するものでなく、情報や内容が訂正や修正、変更されている場合があります。 よって、当社サイトの利用により生じたいかなる損害等についても運営側にて一切の責任を負いません。
掲載情報の修正・変更等をご希望の場合はお知らせください。