どこよりもわかりやすい債権法の改正後のファクタリング

2017年5月に債権法が改正され、2020年4月から施行されています。民法の改正は、約120年ぶりのことです。この民法改正により、債権譲渡禁止特約付きの売掛金でもファクタリングを利用することができるようになりました。今回は、この民法改正の詳細と、それによりファクタリングにどのような変化をもたらしたのかについてご説明いたします。

債権譲渡制限特約とは

債権譲渡制限特約とは、債権(売掛金)の譲渡を禁止したものです。ビジネスでの契約において、債権譲渡禁止特約が付されているものは少なくありません。では、なぜこのような制限が付与されているのでしょうか。 まず、債権譲渡禁止特約が導入された背景には、債務者の事情があります。債務者にとっての大きなリスクは、自分の関与しないところで、自分が債務者となる債権の譲渡がされることです。債務者自身が知らないところで、債権者が誰であるのか分からなくなってしまうことは、避けたいのです。そのため、そのような事態を防ぐために、支払の相手方を固定し、支払の相手を誤るリスクを避けるという重要な機能を有しています。

改正前は、特約付き売掛金はファクタリングを利用できなかった

上述のように、債権譲渡制限特約は債務者のリスクを防ぐ役割と担う一方で、債権者にとっては不都合な状況が多々存在しました。この債権譲渡制限特約について、民法改正前は、こういった特約が付されている場合には、債権の譲渡は無効であるとされていました。そのため、担保となる不動産などをもたない中小企業らが、自社の債権を譲渡して資金調達を行うことが困難でした。つまり、売掛債権を有する債権者が、売掛債権を担保に入れることで融資を受けたり、売掛債権を譲渡することで支払い期日より前に現金化したりなどの対応を制限されていたのです。  

改正後のポイント

2020年に民法が改正され、契約時に債権譲渡禁止特約が付与されていたとしても、債権の譲渡の効力は妨げられないとされました。この背景には、支払いの相手方を固定したいという債務者の考えも保護しようという考えがあります。 ファクタリングに関係する民法466条第2項を、具体的に見ていきましょう。 改正前 前項の規定は、当事者が反対の意思を表示した場合には適用しない。ただし、その意思表示は、善意の第三者に対抗することができない。 改正後 当事者が債権の譲渡を禁止し、または制限する旨の意思表示をしたときであっても、債権の譲渡はその効力を妨げられない。 お判りでしょうか。改正前は、債務者が反対の意思を示した場合、債権の譲渡を行うことはできないと書かれていました。しかし、改正後には、債権者が債権の譲渡を禁止、または制限していたとしても、債権の譲渡を妨げることはできないと明記されています。これは、120年ぶりの民法改正による大きな変化でした。では、この民法の改正がファクタリングに対して、どのような影響を及ぼすのでしょうか。

民法改正によるファクタリングへの影響

2020年4月から施行された新しい民法では、債権譲渡禁止特約付きの売掛金でもファクタリングを利用することができるようになりました。 改正前は、ファクタリング会社は債権譲渡禁止特約の存在を知りながら売掛金の買収をすると、譲渡無効とみなされ、多大な損失を被る場合がありました。また、ファクタリングを利用したいお客様には、債権譲渡禁止特約があるため、「売りたくても売れない」という状態が生まれていました。 しかし、改正後は、債権譲渡禁止特約が付与されている債権でも譲渡可能となったことにより、個人事業主および中小企業様が、資金調達を行いやすい環境になりました。また、改正後には、経済産業省が債権譲渡による資金調達を推進しています。

まとめ

債権譲渡禁止特約とは、債権の譲渡を禁止するものです。これまでは、この債権譲渡禁止特約が付されている売掛金で、ファクタリングを利用するすることはできませんでした。 しかし、新しい民法の施行により、債権譲渡禁止特約が付与されている債権であったとしても、債務者の合意なしに譲渡することができるようになりました。そのため、特約付きの売掛金もファクタリングを利用することができるようになりました。この変化は、個人事業主および中小企業様が、資金調達を行いやすくなります。これまでファクタリングを利用できなかった方も、ファクタリングのご利用を考えてみてはいかがでしょうか。 以上のようにみていただきましたが、ファクタリングサービスには、様々な会社があります。中には悪質な会社もあり、詐欺に近い行為だとして裁判にまで発展しているケースがあります。十分に注意が必要です。さて、上記全部の項目に完璧に答えられているのはアクティブサポートのQuQuMoサービスです。QuQuMoなら2社間でのやり取りで完結しており、手数料も業界トップクラスの安さで、入金スピードも最短なんと2時間です。ファクタリングは、QuQuMoが本当におすすめです。